20210505かしいかえんゼットゼロショー

2021/05/17

ウルトラマン ヒーローショー

t f B! P L
開催日:2021年5月5日
開催場所;かしいかえん
出演ヒーロー:ゼット、ゼロ
オリジナルの脚本が久しぶりだったからすごく嬉しかった。


「はるか昔から、半世紀にわたり地球を守ってきたヒーローがいる。
地球に危機が迫る時、彼らはやってくる。そう、彼らの名はウルトラマン―」
重々しいナレーションと共に始まるスタイルが久しぶりだからワクワクした。


冒頭、グドンと戦うゼットとゼロ。
グドンの触手に翻弄されるゼットを見かねて、一人でグドンを圧倒するゼロ。
「暴走怪獣をいとも簡単に倒すなんて。さすがでごさいますなあ、師匠!」
「ン゛ー! だから何度も何度も何度も何度も言わせるな。お前を弟子にとった覚えはない」
尊敬のまなざしで寄ってくるゼットをすげなくあしらうゼロ。
ン゛ー!の唸り声が心底鬱陶しそうで笑った。
「お前が俺の弟子を名乗るなんて、二万年早ぇんだよ!」

「キター! はぁあ~~、かあぁっこいい!」
感極まってぶるぶる震えて、ゼロにだばだば近寄るゼット。
鬱陶しい、近寄るな!と投げ飛ばされてしまって、冒頭から師弟コントに和んだ。

そこに物陰から現れる宇宙人。
「ウルトラ族のなかでも最強と名高いウルトラマンゼロ。
やつにあんな弟子がいたとは……」

お姉さんのご案内のあと、ひょっこりと登場するゼット。
「ゼロ師匠とパトロールをしていたんですが、なぜか『近寄るな!』と言われて……」
パトロール中にあんなコントしてたのか笑。
「ああ……だいたい想像がつきます……」と答えるお姉さん。
お姉さんとゼットのやりとりが可愛い。

お姉さんとみんなの応援練習をお手伝いしてくれるゼット。
「体にエネルギーが溜まってくる感じがするよ」
みんなの拍手を受けて、元気になったジェスチャーをしてくれるゼット。

特別な応援方法として、今度はゼットがウルトラチャージの方法を教えてくれる。
「みんなの思いが言葉を越えて、俺たちの心に届く応援方法なのですよ!」
みんなの様子を見て、オッケーサインをしたりサムズアップをしたりしてくれるゼットが優しい。
まだ慣れない応援方法だからこそ、劇中でゼットが教えてくれる演出は嬉しいな。
「実はゼロ師匠から教えてもらったんだ」と嬉しそうに言うゼット。


そこに現れた宇宙人。
何者だと問うゼットに、
「私たちが地球にくる理由は二つ。よほどの地球愛好家か、はたまた地球侵略者か」
と答えるこの持って回ったセリフが、洒落っ気があって好き。
ゼットが応戦するも、宇宙人とマガバッサーに軽くあしらわれてしまう。

ゼロがグドンと戦いながら登場。
グドンの触手をグイグイひっぱりながら登場する場面が綱引きみたいでコミカル。
足が頭上まで上がる蹴りあげがかっこよすぎる。
パンチや後ろ飛び回し蹴りの連続攻撃が華麗。

ゼロがグドンに光線を撃とうとした刹那、ゼットを取り押さえた宇宙人が現れる。
敵の目的は、ゼットを人質にしてゼロの力を奪うことだった。
宇宙人はゼットを戦いの渦中に放り込む。
グドンとマガバッサーに襲われるゼットを助けるゼロ。
「お前ならやっぱり庇うよなぁ!」と高笑いする宇宙人。

そして、宇宙人の光線からゼットを身を挺して庇ってしまう。

宇宙人の真の目的は、ゼロの戦いの記憶を奪うことだった。
べリアル、バット星人、エタルガー等、激闘の記憶の数々を。
単なるデータではなく、ゼロの戦いの記憶や経験そのものを心身に宿すことで、完全に最強になれるのだという宇宙人。

軽く小手調べだと、ゼットに襲い掛かる宇宙人。
頭上まで爪先が上がる蹴り上げ、正拳突き、旋風脚。
宇宙人はゼロの得意技を完全にトレースしていた。
「確かコイツの決め台詞は……。二万年はやいぜ!」と、ゼロの決め台詞を真似てみせる嫌味ったらしさ。
ゼットへの三連蹴りと後ろ飛び回し蹴りがキレッキレで、敵なのにかっこいい。

ゼットが宇宙人に圧されている最中、
「ドタバタうるせえんだよ!」
と突如立ち上がるゼロ。
「頭いってえな」と首ゴキゴキする仕草がなんともかっこよかった。

目を覚ましたゼロは、記憶を奪われたせいで地球のみんなのことも、ゼットのことすらも覚えていなかった。

「どういう状況か分からねえが、俺の前に立ちふさがるってこたぁ、俺の敵ってことでいいんだよな!」
目の前の宇宙人たちに戦いを挑むゼロ。
戦いにはやっているゼロは、目前の敵のことで頭がいっぱい。
戸惑っているゼットを突き飛ばしてしまうが、一切気にも留めない。

ゼロの、グドンを支えにした跳び蹴り、グドンを踏みしめてのマガバッサーへの図突きがかっこよすぎる。
グドンを踏みしめるアクションが一方的に痛めつけているようにも見えて、いつものゼロとは違う感じが伝わってきた。

ゼロから除け者扱いされて、体にもダメージを受けて、ゼロをただ見つめるしかないゼット。
何とかしなきゃ、でも自分は力になれないって思いが伝わってきて見てるこっちもつらかった。

宇宙人がべリアルのこと話題に出されても、誰だそれ? と一切記憶を失っているゼロ。
「俺は一人で戦ってきた。俺は俺だけの力で、お前たちをぶったおす!」
一匹狼で、誰も寄せ付けなかった昔のゼロに戻ってしまったかのようなセリフ。
マガバッサーとグドンにぶちかます三角飛び蹴りがかっこよすぎる。
少しでもゼロの力になろうと、マガバッサーに組み付くも、力負けするゼットが健気で可哀想。

はけていく宇宙人たちとゼロ。

「俺、俺のせいで…」
うずくまり、頭をかかえて意気消沈してしまうゼット。

「何言ってるんですか、ゼットがしっかりしないでどうするんですか」
「ゼットはゼロの弟子なんでしょう、あきらめちゃダメです」
みあかお姉さんのセリフがすごく良くて。
ただゼットを励ますだけじゃなくて、弱気になっているゼットを叱る声のトーンが厳しくて優しさに満ちててぐっときた。
「あきらめなければきっと、突破口がみつかります」
お姉さんに励まされて、もう一度ゼロを追っていくゼット。

幕間のお姉さんのお話も素敵だった。
「あのねみんな。ゼロは昔、みんなの応援を受け取ろうともしなかったんだ」
「初めてみんなの応援を受け取った日から、今日までずっとみんなの応援を力にかえてゼロは戦い続けてきた」
と、一匹狼だったゼロの過去をお話してくれて。
「みんなの心の中にゼロ、いるよね。思い出してくれるよ、きっと」
ゼロとゼットを心配するみんなの心を落ち着かせてくれるような、しみ込むようなお話のトーンがすごく良かった。


宇宙人たちに圧されて、ステージ下まで落ちてしまうゼロ。
宇宙人に倒されそうになった寸前、ゼットの光線が割って入る。

「ゼロ師匠。師匠は俺に色々なことを教えてくれました。だから、見ていてください」
力をふりしぼって、宇宙人たちに立ち向かうゼット。
戦闘BGMがあのゼットの戦闘曲で熱い。
孤軍奮闘するゼット。そして、頭を掻きいだき、うつぶせにした体をよじって苦悶するゼロの光景が凄まじかった。
宇宙人に蹴り飛ばされて、ステージの端まで転がるゼット。身体が階段にまで乗り出してしまうのが戦いの激しさを伝えてくる。

階段を下りて、ゼロに語りかけるゼット。
「俺たちウルトラマンはけっして一人では戦えない。しっかり見てください、みんなの顔を。必死に応援してくれる、みんなの想いを受け取ってください!」
手を会場に差し伸べて、ゼロに指し示すゼット。
ゼットの絶叫するような声が胸に迫った。
頭を抱えて苦しみながらも、弟子の声をきいて会場を見回すゼロ。

「お姉さん!」とウルトラチャージをお願いするゼット。
みんなとお姉さんだけじゃなくて、ゼット自らゼロに手を伸ばす。
ゼットが言っていた「ゼロ師匠が教えてくれた」ウルトラチャージを、ゼロにお返しする展開が熱かった。

皆の力を受けているゼロを守るように、一人で宇宙人達を相手にするゼットが頼もしかった。

ウルトラチャージを受けて、ゆっくりと立ち上がるゼロ。

「俺たちは、生きとし生ける光あるものを必ず守る――、ウルトラマンだ!」

どうして記憶を取り戻せたのかと、取り乱す宇宙人。
「本当の記憶ってのは頭じゃねえ、ここにあるんだ。みんなの想いが、俺の心に眠っている記憶を呼び覚ましてくれたのさ」
ゼロの気迫に満ちた声が胸を打つ。
「ここにあるんだ」と胸を叩き、いとおしげに手のひらで胸を押さえる仕草が素敵。

「おかえりなさい。ゼロ師匠」
「こっから形勢逆転といこうぜ!」
ゼットに拳を差し出すゼロ。
拳をぶつけあう仕草が、守るべき弟子じゃなくて共闘する相手として認めてくれたようで熱い。
「俺たち二人に勝とうなんざ、二万年早いぜ」
お揃いでポーズを決める師弟。

まずはゼットと怪獣たちの戦い。
さっきまで圧されていた怪獣二体を相手に、鋭い蹴とパンチで圧倒するのが清々しい。

ゼロと宇宙人の戦い。
戦巧者同士の戦いという感じで、雰囲気ががらっと変わる。
ゼロの戦い方をマスターしているから、ゼロと立ち方やポージングも完全にそっくり。
シンメトリーな演出が美しくてゾクゾクした。
蹴りの応酬がカッコイイ。
ゼロの力をコピーしたのに、だんだんとゼロに圧されていく宇宙人。
打点たかくてキレキレなゼロの跳び蹴りをぶち込まれ、ついに倒れる。

「とどめいくぞ、ゼット!」
師弟で光線技を撃ちこむ。
光線を撃ち終わったあと、手をシュッと上にあげるゼロの仕草がかっこよくて痺れた。
師弟そろっての勝利の決めポーズがアツい。

「やりましたね、師匠」
「ありがとな」
口元を押さえて、ボソッと小声でいうゼロ。
「なんといったでございますか。今、もしかして、ありがとう」
「ああああ! うるせえ、なんでもねえ、何回もいわねえ!」
喜色満面で近寄ってきたゼットを突き飛ばして、「うるせえ!」と照れ隠しにデコピンするゼロ。
コミカルであったかい師弟のやりとりがすごく好きだった。

どのショーのメッセージも素敵だけど、今回も最後のゼロとゼットのメッセージがすごく胸に響いた。

「みんなにも、大切にしたい記憶があるだろう。形は変わっても、大切なものは心の中にある。俺たちはいつまでも守り続けるぜ。みんなの大切にしている思いを」
とゼロ。

「みんなの思いが、思い出を作っていく。その思い出が、きっと苦しいときに支えになってくれるはずだから。これからも一緒に歩いていきましょう。心を繋いで、明るい未来を作るために」
とゼット。
ゼットの「苦しいときに支えになってくれるはず」が今のコロナ禍での日々を連想させて。実際にウルトライベントの思い出を支えに毎日過ごしてるから、またこれからも頑張ろうと思える励ましのメッセージで胸がいっぱいになった。
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