ウルトラマンスタジアム パワーステージ『燃やせ!ウルトラの闘志!』の感想

2022/03/20

イベントレポート ウルトラマン

t f B! P L
ウルトラパワーステージ『燃やせ! ウルトラの闘志!』
ゼット・ゼロ・レオ師弟のお話。
レオからゼロへ、そしてレオから孫弟子のゼットにウルトラの燃える闘志が受け継がれていくお話だった。

印象に残ったところざっくりまとめ。台詞はうろ覚え。

・アバンのゼットの戦闘、出だしからクライマックス。二連蹴りの鮮やかさに心臓鷲掴みにされた。
ゼットが煙幕にゲホゲホと咽ながら「ウルトラ染みるぜ~」とゴシゴシ目を擦る仕草が人間くさくて好き。
ゼットが「言わずもがな!目にもの見せてやるぜ!」の時にブイの字にした指二本を自分の目に向けて軽く曲げる目つぶしのポーズして、指ビッと相手に突き付けてたのがすっごい好きだ。
ブルースリーやジャッキーチェンが映画でやってた気がする。
カンフー映画を連想する仕草いれるの芸コマ。
・ゼットのトランポリン使って本編を再現した着地かっこいい。
・目の前の敵に夢中になって、背後から強力抑制剤を打ち込まれ昏倒するゼット。
ゴース星人とフォーガスが昏倒したゼットをあざけるように二人で謎のおちゃらけポーズしたり、ほかの場面ではゴース星人がロングヘアかきあげたり金八先生のマネ?してたり、敵星人のコミカルな演技が強烈でずっと笑ってた。
ウルスタの敵さんはアクションも演技も魅力的。
・メダルを奪われかけたゼットを助けにかけつけるゼロとレオ。上手下手から颯爽登場して同時にポーズする師弟のかっこよさ。
師弟のプロレス技ダイナミックで、体が相手や床にぶつかる大きな音が聞こえてくる激しさだった。
ゼロがゴース星人に頭に飛びついて体ねじって床に投げ飛ばす技めちゃくちゃ好き。そこからの側転の鮮やかさ。
・師匠たちの戦闘が終わって出てくるゼットがおなかポリポリ掻いて完全に熟睡してて笑った。
ゼットの人間くささ青臭さが現れた演技ほんと芸コマ。
・師匠たちに助けられて「ウルトラ面目ないです…」と床に膝をガックリとつくゼットの尻を「あぁ、ウルトラ情けないぜ」と軽く蹴るゼロ。ふたりの気安さが出てていいな~!
・油断したさっきの戦い指摘されて弁解するゼットに、「己の敗北がほかに与える影響を考えろ」的な(うろ覚え)みたいな叱責するゼロ。
さっきまで気安い雰囲気でふざけてたのに、ゼットの緩んだ意識をビシッと引き締めるゼロのギャップがいい。
レオに「すっかり板についてきたな」と師匠ぶりを誉められて「やめてくれよ、俺はただ忠告しただけだぜ」とさらりと謙遜する口ぶりに、ゼロの成長が感じられた。
その隣で身体を小さくして指クルクルして凹んでるゼットが可愛すぎる。
その直後デビルスプリンターの襲撃が判明して、両手の指で数を数えて指が足りなくなって頭抱えるゼットのコミカルさ。細かい仕草が職人芸。
・レオとゼットの特訓場面。
気まずい雰囲気を何とかしようと話しかけるゼット健気。
無言で振り向くレオに「(おお~…この威圧感、ウルトラ緊張する…!)」と手でハートマークつくってバックンバックンさせる仕草面白くて笑う。
レオゼットの緊迫感が凄まじい稽古シーン、見てるこっちまで緊張でビリビリ震えてしまう。
「未熟さゆえの隙の多さは多めに見よう」「何度打ちのめされようとも立ち上がれ」
からはじまるレオの一切の手加減なしの攻撃。
拳法の型をできるだけ使って戦おうとするゼットを翻弄するように、重い前蹴りや背後からの締め技を繰り出すレオ。
倒れたゼットにレオが容赦なく「立て」というと、ゼットも「立ちます、今!」と食らいついていく。
倒れたゼットに「立て」「立て!」と間髪入れずに檄を飛ばすレオの苛烈さと、すぐに立ち上がって「はい!」「はい!!」と組み付くゼットのタフさ。
二人のやりとりの気迫がハンパなくて圧倒された。
レオの「肝心なのは心と闘志だ。何のために戦うのか、敗北したら何を失うのかを心に刻み、闘志を燃やして立ち上がれ」のセリフの重さ。
・まさかゼットオリジナルの戦いが見られるとは!
ゼットオリジナルの足技キレキレで、回し蹴りや飛び膝蹴りがキマってた。
母艦からのビーム攻撃を避けるとき、大の字でジャンプしてうつぶせにビターンッ!って地面に倒れる動きがコミカルかつ可愛くて初めて見たときどうにかなりそうだった。
・クライムシンジケートの親玉はメフィラス星人。
メフィラスが用意した地雷原に真っ正直に思いっきり引っかかってしまうゼット。
ゼットのやられ演技のうまさと照明の演出で、本当に地雷が埋まってるように見えるのすごい。ウルスタ演出が巧みすぎる。
地雷食らったあとに足の裏確認したり、二回目に食らった時は恐る恐る身を起こすの、動きに隙があって未熟さまるだしで良い。
・レオとレイビーク星人のステージ下に降りての立ち回りがド迫力で鬼気迫っててカッコいい。蹴りが本当に綺麗で芸術品だ…。
段差を活かした跳び蹴りの美しさ。宇宙拳法と蹴り主体の堅実な戦いのなかに、華やかなアウーバチードを繰り出してくるレオの心意気が好き。
・EXゼットンとゼロの戦闘、出だしの飛び膝蹴りで心臓奪われる。
床に片手ついた回し蹴りからのイケメン着地もかっこいい。
ゼロがステージからEXゼットンに飛びついてステージ下に落とす技ド迫力だった。
ゼロのハケのときのウィッシュのポーズの角度が完璧すぎて。手首をキュッと上げるしぐさの緩急が好き。
・ゼットアルファエッジのとメフィラスの戦闘、片手側転でメフィラスに蹴りをいれて引き倒したあと、即座に立ち上がって追い打ちの踏みつけをするゼットの一切の隙のなさに痺れた。
正面にブチ当てるドロップキックで締めるの、真っ正直なゼットらしくてダイナミックでいい。
あと、メフィラスの攻撃を受けてよろめいたゼットが、どんっと床を踏みしめる音が聞こえるくらいの激しさで床を踏んで、倒れるのを踏みとどまる演技がめちゃくちゃ好き。
・今回のショーでは、ゼットが不意打ちの強力抑制剤を二度も喰らったりメフィラス星人の挑発にかかって地雷原に飛び込んだり背後から狙撃されたり、これでもかというくらい未熟さと油断と隙が強調されていた。
でも、最後のメフィラス星人との一騎打ちでは油断せず追い打ちの攻撃を決めるまでに成長していたのがカタルシスあった。
・メフィラスとゼットオリジナルの問答シーンが好きだ。
メフィラスの周到な戦いぶりに「汚いぞ!」と激高するゼットに、「戦いに綺麗も汚いもありますか。戦いは目的を達成する手段にしかすぎません。あなただって戦いが目的じゃないでしょう?んん?」と煙に巻くメフィラス。
それに対して「俺はこの星を、あまねく命のかがやきを守るために戦う。おまえとは…(違う)」とゼットが言うの遮るように高笑いして、一笑に付すメフィラスのリアリストぶり。
二人の対比が良い。
メフィラスが禅問答みたいなやりとりで、ゼットのウルトラマンとしての本心を引き出すのも良かった。
おばかで師匠の前ではちょっと甘えたなゼットだけど、するりと『あまねく命の輝きを守るため』という言葉が出てくる所に、根っからのウルトラ戦士なんだということが伝わってきた。
『あまねく命のかがやき』の文学的で美しい響きも、意外に語彙が豊富なゼットらしくて好き。
ウルトラ戦士としてのそうした確固たる理想を持ちつつも、未熟さや甘えをメフィラスに鋭く突かれて、理想と現実をまだ越えられないゼット。
そのゼットが、レオから受け継いだ炎の闘志を燃やし、理想を実現できる力を手に入れたんだと思うと胸が熱くなった。
・最後の挨拶で、「これからの師弟ともども応援よろしくお願いするでありますよ!」というゼットにゼロが「今公認みたいに言ったけどよ、認めてねえからな、弟子とは」とすげなく言う場面。
「認めてくださいよ師匠~~!」ってゼットがビシッと両足揃えたお行儀良いポーズしたあと両手広げてダバダバ抱き着こうとして、ゼロにシッシッと追い払われてくるんと回って、また両手を広げて抱き着きにいこうとする場面があまりにも可愛すぎた。
しつこいゼットをあしらってデコピンするゼロ、「あいてて」とおでこ撫でるゼット可愛い。師弟が可愛すぎる。
・ハケる師匠達をゼットがお見送りする場面。
両手を高くあげて、バチンっと音がするぐらいの勢いで手を太ももに当てて90度の最敬礼するゼットの敬意のあらわれが好ましい。
ゼロがモデルみたいな超カッコいいバックショットで両手ウィッシュするのに時間がかかって、ゼットが(師匠もういったかな…?)と顔あげたらまだゼロが走り出すところで、慌てて頭を下げ直すシーンが芸コマで好き。
・一番最後、照明が落ちて堂々とあるくゼットの後ろ姿がスポットライトで照らされる演出があまりにもよすぎる…神々しい。
・今回のショーではゼロの出番が戦いの時くらいしかなくて意外だったけど、あえてゼロが自分より厳しくてゼットの甘えや馴れ合いの気持ちが一切通じないレオにゼットを預けたんだと思うと熱い。獅子のふところに獅子の子落としって感じ。



・パワーステージ最高だった。こんなに最高なショーが見られるとは。
脚本も演出もアクションも演技も素晴らしかった。アクションが凄いのはもちろん、ヒーローたちの演劇性の豊かさに感動した。
ゼットの演技のひとつひとつに人間くささ成長途中の青臭さ、お調子者ぶりや愛嬌たっぷりの性格が現れていて、もう見入るしかなかった。
・ゼロかっこいい…かっこよすぎて卑怯って感情を久々に実感した。
立ち姿がほんと美しくて。常に斜に構えて片足のかかとを浮かせるあの姿勢をキープしてて、ゼロのかっこよさの美学に溢れてた。頭のてっぺんから足の先まで美学にみちてた。
アクションの時も、攻撃していったん引いて挑発するとき等にあの姿勢をキープしてて、立ち回りの緩急がすごく好きだった。
ゼロの口元撫でる仕草好き。
・レオ渋かっこよすぎる。後ろ姿の立ち姿にすべて感情がこもってた。ゼットをしごく特訓シーンの苛烈さやクライムシンジケートを追い詰める理知的さ、熟練の戦士ぶりが印象的だった。基本的に言葉少なだけど、しっかりとゼロを理解し慈しみ、孫弟子のゼットにも愛情を注いでいる様子がすごく素敵だった。

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